台風襲来の巻(2003年6月) 相次いだ盗難事件に物申す!!(2003年11月)
葡萄狩りの巻(2003年9月) 12月の雪(2003年12月
今年の葡萄を振りかえって・・(2003年11月)



台風襲来の巻

2003年6月末

今年6月に長崎地方を襲った、台風6号には参りました。6月に上陸する台風は30年ぶ
りだとのこと。なにせこの時期に台風が来る事は想定しておりませんで、施設にビニール
はかけっぱなし。
 朝、8時30分くらいに、現場に到着した時には一部パイプハウスが、グニャグニャに・・・・。
予報では、これからが本番だとのこと。

「ひえ〜これから本番なら、この先この施設はどーなるんじゃー??」
こちらの心配をよそに、台風は速度を一気にあげ、あっというまにすぐ
近くまできていたのです。私は、何することも出来ずただ、その悪魔の
犯行とも言える諸行を眺めるだけ。

15〜6メートルはある杉が強風にあおられ根元から曲がります。ブドウ棚のサイド部分は、
防風ネットやビニールを吊り下げ、風の侵入を少しでも減らそうと前日に準備していたのですが・・(笑)
笑うしかありません。なんの役にもたたず棚は上下にあおられます。


そのあおられ方が尋常ではありません。上下に50〜60センチはあ
おられるのですから、棚から下がっている葡萄は、あっという間に傷
だらけ。
悪い夢でも見ているのでは?そんな光景です。台風までは空前の
いい出来だっただけに、我々のショックもひとしお。(立ち直りは早いん
ですが。)
左は、台風通過直後の、ぐちゃぐちゃにされた施設の中での記念撮影。
必死に笑おうとしているのがわかりますか??(笑)
自然を恨んでもしょうがない。
さっ、明日からがんばりまっか〜〜?


葡萄狩りの巻

葡萄の収穫も後半戦になった9月20日、なんと福岡から、懐かしいお客様がやってきました。
教師時代の教え子とその保護者の皆さんです。教え子と言っても10年前で、当時彼らは4歳。
私の腰くらいの背丈だった彼らも今は、14歳。しっかり成長していて感激!!
『葡萄狩り』は、わが園の歴史で、初めての出来事。私も妻もずーっとつきっきりでガイドを
してました。「こりゃ、熟れてるよ」「こりゃ、ちょっと待った!まだ赤い」などなど・・・。普通の
葡萄狩りでは、ガイドは付かないのだとか。
 みんな、楽しんでくれたかな??将来、小さなグリーン・ツーリズムを夢見ている私達に
とっては、かなり大きな、またとてもとても嬉しい一日になりました。


今年の葡萄を振りかえって・・

今年は・・・・春先はとても穏やかで、最高の気候でした。特に花の時期などは空前の好天候に恵
まれ、葡萄の出来も最高に思われました。(このままで行くと・・・ウッシッシ)獲らぬタヌキのなんと
やら。例年どうり梅雨を迎えました。その後はご存知の通り
『長雨』でした。これは全国に違わず長
崎も同じでした。

挙句の果てには、6月末の台風に、散々な目に。

 その後もこれが、なんとも晴れない!!朝を何度迎えても晴れない!人間にさえカビが生えるの
ではないかと思われるような曇天と雨の毎日。


果物は、糖度が上がるべき時期に上がらないと(初期糖度)、後半に糖度が上がってもなかなか
本来の糖度にはなりにくいのです。

我農園では、「こりゃいかん」とばかりに、早めにリン酸系の肥料を施肥しました。これがなんとか
巧を奏したのでしょうか、美味しさは例年通りになりました。果物がまずいと言われた今年でしたが
、ふ〜〜良かったア。なんとか、地方発送の贈り主の方の顔を潰さずに済みました。(よネ?)

しかし、長雨の後は、今度は『干ばつ』が待っていました。何度朝を迎えてもバカっ晴れ(笑)葡萄
の樹も、随分と根が痛んだようで、最後は葡萄の実がしなびてしまいました。

う〜〜む、農業は野球以上に、筋書きの無いドラマ。一年一年全く違う顔を見せてくれます。

今年の冬は、少し借金して、風の被害に遭いにくい施設をこしらえるつもり。
その様子は、おいおいアップしますね。


相次いだ盗難事件に物申す!!

 今年は、ご存知のように農業にとっては全国的に天候不良で大変な年でした。しかし、それ以上
にショッキングだったのは全国的に相次いだ農産物の盗難事件でした。
幸いにしてわが農場は特に名産地でもなく、山の中にあるため被害に遭いませんでしたがテレビ
のニュースでは無残な報告が相次ぎました。                         
                     
普通のサラリーマンが知り合いに送りたかったという理由で盗難したケースがありました。我々農
家の苦労が分かっていないから盗めるのかもしれません。昔、直売所で、葡萄の販売をしていた
ところ、ある年配の女性からこう言われたことがあります。                        
        「ぶら下がっている葡萄を採ってきただけやろ?もっと値引きしたら?」

我々は仕入れた品物を販売しているわけではありません。儲け幅が決まっている品物ではない
のです。100万円稼ぐのに70万つぎ込むような、なんとか黒字がだせ、なんとか食べていける
                 ・・・それが多くの農家の実態です。・・・
果樹の場合、一年に一度の収穫の為に、一年間つきっきりで、世話をします。その苦労を分かっ
てくだされば、こんな軽率な事件は起きないのに、っと思います。                    
 
今年の盗難事件は、もう一タイプありましたね。プロ、もしくは農業関係者でなくては、できない盗
難の手口。個人的にはこちらのケースの方がショックでした。なぜなら、彼らは我々の苦労を十分
に分かっている可能性があるからです。今年は異常気象の上に、続いている不景気が拍車をか
けたのかもしれません。だからと言って盗んではいけないことは、十分に分かっていたはず・・・

実際の動機はよくわかりませんが、もし農業従事者もしくは関係者の仕業だとしたら、ただただ哀
しいとしか言いようがありません。来年は、盗難事件が1件も起きませんように・・・・・・・・・・・
・・




12月の雪


 クリスマスも、すぐそこになった12月19日、長崎に確か2度目の雪が降りました。葡萄の剪定作業をしてい
ました。雪なんぞに負けてたまるかとがんばっていましたが、降ったり止んだりの連続で、午後3:00ついに
ギブアップ。
それが下の写真です。ポンカンも寒そうでしょう??ポンカンは霜などの寒に弱いため(ひどいと火傷みたい
になる)心配していましたが、なんとか耐えたみたいです。
 翌朝は、銀世界!とまではいきませんで、なんとか仕事ができました。それにしても犬は強い。足は寒くな
いのかな?こちらは、さすがに足がしびれ始め、午後3:00またもやギブアップ、するわけないでしょ。がん
ばって5:30までやりました。長崎では、温暖化の影響で足先がしびれてたまらないと、感じることが非常に
少なくなりました。ありがたいことですが、葡萄やミカンにとっては必ずしもいいことではないようで。休眠期
と言われる活動停止すべき期間にちゃんと眠ってくれないのです。

パイナップルでもやってみるか??